ここは元から楽しい地獄

気持ち悪い人のブログです

元彼のSNSを見るのをやめたい

 

去年の冬に別れた人

 

半年ほど付き合っていた人で、向こうからの猛烈な押しに負けて付き合った彼

 

彼の外堀は完璧だった

 

 

元ヤンで悪いことは一通りやってはいたが運動も勉強もできるから中学生時代はファンクラブがあり、たいして勉強もせずに偏差値70超えの高校に入学。

 

その後も野球部のキャプテンとして野球一筋に打ち込み、家庭の問題で2浪はしたものの某有名大学に入学

 

常に異性からはモテ、交際人数は私を入れて10人、経験人数は教えてはくれなかったけれど多分交際人数の数倍

 

某有名企業の営業で1年に数十億売り上げるエース

 

顔は私はタイプじゃなかったけれど藤原竜也小澤征悦を足したような顔

 

車はjeepで趣味はドライブ音楽はpitbullのようなクラブミュージックを好んで聴いていた。

 

 

一方私は学生時代にモテた思い出もないし勉強もどれだけやってもそこそこだったし運動も得意ではない。

一応名の知れた企業で勤めてはいるが別に誰だってできることをただ淡々と行っているだけ。

顔もかわいくなければ付き合った人数も少ない

 

 

つまり私たちは真逆だった。

 

彼はもともと自分の周りにいるようなギャルより私のような冴えない女が好きなようで

「ふわふわしている、清楚、純粋そう、パステルカラーが似合う、家庭的、大和撫子」な女が好きとよく言っていた。

 

 

自分では全く上記に当てはまらないと断言できるのだが、私の見た目は彼の理想そのものだったらしい。

 

 

私が好きなのは星野源のような図書館の端にいるような人(全国の星野源ファンの皆さんごめんなさい)であって湘南でナンパしてそうな見た目の人は全くもってタイプではなかったが、「モテるチャラ男と付き合ってみるのも楽しそう。」「面白そうだしいいひまつぶしになるか」という最低で軽い気持ちで付き合うことにした。

 

彼と付き合っていくうちにいくつか発見があった。

彼はチャラ男特有の軽い話し方は一切なく、どちらかというと話はつまらなく、本当にチャラいというより若い頃に無理していたという感じだった

しかしモテるのは事実で、私と付き合っていた半年間でも私が知っている限り3人から告白を受けていた。

無理していたのかもしれないが交際人数が多いのは事実で、自分がしてこなかった恋愛の話を聞けるまたとないチャンスだし、その話を聞いて自分が嫉妬というものをするのか興味があったから、彼は嫌がったが、私は彼の過去の恋愛を聞くのが好きだった。

 

 

彼といるのはつまらなかったけれど彼を観察するのは面白かった。

 

彼はヤンキーの皮を被ったロボットのような人だった

 

彼は人としての感情が欠如しているように感じることが多々あり私は少しずつ、彼に恐怖を覚えた。

感情の機敏が全くわからない人で、口数は少なく何を考えているかわからない。

 

彼の家庭環境は最悪で、母親は14の時に20歳年下の男と家を出て、父親はDV、その後祖父母に引き取られたがその翌年祖母は過労死、それを追って祖父が自殺しようとしていたところを彼が止めた。

親の借金と家のローンは彼が一人で返し続けており、弟は地元で有名なヤンキーだった。

まるで悲劇のヒーローのような環境で育った彼は大抵のことでは感情が表に出ない性格で、けれど人一倍家族に憧れているのが少ない言葉から容易に読み取れた。

 

 

彼は異常なまでに子供を欲しがった。

 

好きな人と幸せに一生一緒にいたい、その先に子供が欲しい。

というより

家庭が欲しいから子供の為に良い母親になりそうな人と結婚したい

 

そのようにとれた

 

実際別れた理由も子供で

私は全く子供が欲しくなかったし、付き合ってまだ半年なのに子供子供という彼に腹が立ち、一生絶対要らないと言ったらあっさり別れを告げられた。

 

彼との出会いで勉強になったことは、家庭環境が悪い家で育った子供はどれだけ自分で環境を変えようともがいたところで結局形成されてしまった思想は変えられないし、死ぬまで家庭に憧れ、満たされないまま生きていくということ。

 

私も家庭環境が良い方ではなかったので、彼の気持ちはわからなくなかった。

 

彼は人一倍家族に憧れ、家庭をもつことを望み

私は人一倍家族を憎み、家庭を持つことを恐れている。

 

 

違うベクトルではあったものの、私たちはずっと元の家庭を引きずるアダルトチルドレンで、だからうまくいかなかった。ただそれだけのこと。

 

 

彼と幸せな未来を描けなかったし、別れて正解だったと心から思っている。

 

だけど

 

私は未だに、彼のSNSを見てしまう。

自分から全ての繋がりを絶ち、ひどい捨て台詞を言ったくせに、彼の鍵のついていないインスタグラムをどうしても見にいってしまう

 

 

 

彼は昨日福岡のホテルで誰かとの朝食写真を載せていた。

私は大阪のホテルでそれを見てこの支離滅裂なブログを書いている